最近本を読んでいますか？読書には、知識増幅はもちろん、あなたの人生を豊かにする+αなメリットが満載です。そんな読書の利点をご紹介します。
偉大な天文学者の一人であり、現代の思想家でもあるカール・セーガンは、「本は、人間が魔法を使える能力があることを示す確かな証拠」だと述べています。
現実と想像の両世界で、私たちを異なる土地へ連れて行ったり、他人の心の内を読んだり、新しいアイディア、概念、そしてエキゾチックな世界を紹介してくれるツールは、本以外に存在しません。外見は、糊付けされた厚紙と紙が束ねられているだけですが（電子書籍を読む場合はピクセルです）、これらの1ページ1ページには、セーガンを始め多くの人々が語るように、人生が一変するような魔法が含まれているのです。
まさに奇跡としかいいようがありません。実際、アメリカの偉大な作家の一人であるカート・ヴォネガットは、自身の本の中でこう述べています。「文章を読むことと書くことは、これまでに生み出された瞑想方法の中で、最も優れたものです。私たちは、著作を通じて時代をも超越し、自分だけではなく、興味深い著者自身の思想にまで溶け込むことができるからです。これは私にとって奇跡です。」
本に夢中になったことがあるなら、ヴォネガットが何をいわんとしているかが正確におわかりいただけるでしょう。本は人生のユーザーマニュアルです。じっくりと良質な本を読むことにより、学び、道徳心を養い、刺激を得て、最終的に生き方までもが変わっていくのです。
人とのつながり
ジョン・スタインベック著作の「二十日鼠と人間」や、ティム・オブライエン著作の「本当の戦争の話をしよう」を読んでみてください。これらの本が、いかに見事に人間関係における深層心理を描き出しているかが、すぐにお分かりいただけるでしょう。おそらく、登場人物が架空であったとしても、唯一本だけが、他者が歩んできた道を自分に追体験させることを可能にします。本を読むことは、自己分析にも役立ち、またその物語を通じて私たちの道徳、希望を実現する手助けをします。
さらに本は、より具体的な方法を通じて、人との連帯感や信頼感を高めます。本を友人に貸し出すという行為は、TV番組や映画を安易に勧めることよりもはるかに深い意味があることです。本の話題をグループで語り合ったり、読書クラブに参加したり、職場の雑談にも多彩な花を添えるでしょう。
実践ガイド
自分が掲げた新年の抱負を改めて見直してみてください。リストのトップに「今年はもっと運動する！」などと書かれているのではないでしょうか。一方、「もっと本を読む」と書かれた抱負はあまり目にしません。しかし、それこそが新年の抱負リストの一番上に書かれるべきことなのです。
多くのビジネスリーダーは、彼らの成功裏にある影響を受けた最大のツールの一つとして、書籍をあげています。ビル・ゲイツは、毎年お気に入りの本を公表することで有名です。多くのセミナーに参加すると、世界を変えるような新しい視点や観点を切り開いた本やその著者からの引用を数多く目にするでしょう。
本は、人生における実践ガイドです。ビジネスから歴史にいたるまで、他者の成功話に限らず、成功話よりもはるかに重要で価値のある失敗談からも学ぶことができるからです。
好奇心を刺激する
子供たちにとって、親から聞かされるお話の時間は魔法のようなものです。本は子供たちのイマジネーションの活性剤のような役割をします。月に行こうか？ いいね！本は何でも可能にしてくれるのですから。
残念なことに、年齢を重ねて大人になり、忙しい生活の中で日々時間に追われるようになると、私たちの好奇心はゆっくりと姿を消していきます。
本には、子供のころに抱いていた好奇心を取り戻す力があります。天体物理学を理解したいなら、ニール・ドグラース・タイソンの本を読みましょう。ファンタスティックで想像を超えた世界を経験してみたいなら、ニール・ゲイマンの本がお勧めです。
私たちの好奇心の扉を開く本は、エンターテインメントを超えた恩恵をもたらします。世界を違った目で捉えることができ、その結果として仕事もより順調に運ぶようになり、人生をさらに楽しむことができるでしょう。
今年の抱負を誓った年初から時間が経ってしまっても構いません。新年の抱負リストに是非「読書」を掲げてみてください。なぜなら、子供のころに抱いていた好奇心と可能性、そして人とのつながりの大切な扉をこじ開けるからです。
あらゆる情報が、気の遠くなるような広範囲に一瞬で広まる、様々なニュースで満ち溢れたインターネットの世界。本はそんな過多な騒音を取り除き、より豊潤な人生を送るための重要なマニュアルなのです。
